--月--日(--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 
08月10日(月)

David Marusek, "Hard man to surprise", Nature 460, 658 (2009)

2009 年 7 月 30 日号の Nature 誌 Futures は、すでにこのブログでも一度作品を紹介したことのある、David Marusek のものだった。前回はラストにもうひとひねりあれば、と書いたのだが、今回はまさに申し分のないひねりがきいていて、これまた傑作と言える。ここ数週間、それぞれ性格の違う傑作が続いていて、まことに喜ばしい。今回のは若干ブラックユーモアのきいた小話というところか。

 あらすじは、Adam という主人公が親友の Pete と Vera 達と、自分の誕生日の「びっくりパーティー」を企画する。びっくりといっても、自分たちで企画するので、本当はまったく驚きの要素はない。その後、別の友人二人をパーティーに誘うと、一人はすぐに参加を表明するが、もう一人はまったく反応を示さず、青いカードを差し出す。そのカードには「トラウマとなる記憶を消去する処置を受けたので、あなたのことを思い出せません。悪しからず」といった内容が書かれている。実は Adam も数年前、人生最悪の初デートの後で同じ処置を受けたことがあったのだった。次の待ち合わせで Pete も Vera も現れないので、Adam は Pete の家に行ってみると、何と Pete も Adam に青いカードを差し出すのだった。それだけではなく、なんと彼を認識してくれる友達は一人もいなくなっていた!誕生日を祝うために予約したはずの店の予約は取り消されていた。。 誕生日、Adam はひとりで休みをとり、自転車にのったり、DVD をみたりして過ごしていた。午後6時に彼の友達が大挙してやってくる。「Surprise」。実は Adam は驚かすのが難しい男なので、みんなで一計を案じ、全員が彼を知らないふりをしていたのだった。「ねえ、びっくりしたでしょ?」と問う Vera。Yes の答えを期待するみんなに対する Adam の答えは、「ああ、驚いたよ。全員分あればいいんだけど。」、そう言って、ポケットの中をまさぐったのだった。 つまり、彼はこのつらい経験に耐えられず、再度記憶消去処置を受けていたというわけである。よく考えれば、この落ちは予想できたかもしれないが、僕はみごとに背負い投げをくらったような感覚を味わえた。

 ところで、上の文章でもそうしてみたのだが、原文は基本的に現在形で書かれている。これはなにか意味があるのか、よくわからなかった。
 

Trackback

URL :
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

 

Comment


    
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。